【SMARTの原則】目標を立てることのメリットと設定のポイント4選

皆さんは何かを達成したいと思って、何か目標を立てているでしょうか?
もし立てていないとしたら目標を持つことをオススメします。
新年の抱負などを毎年掲げてる人も多いと思いますが、正しい目標を設定できてない人もまた多い印象です。
このページでは、目標を立てることの意義・メリット、そして正しい目標の設定方法について解説します。

1 目標を立てる意義・メリット

まず目標を立てることの意義・メリットから解説します。
メリットとは具体的に以下の3点です。

①進度の把握
②やるべきことの明確化
③やらないことの明確化

1-1 進度が把握できる

何かに向けて行動している時、具体的な目標が設定できていないと自分が今どこにいるのか分からなくなってしまいます。
達成度合いを把握できなければモチベーションも段々と萎えてしまうので、その意味でも重要です。

逆に目標を明確にしない人は自分が前進してないという現実に直面したくないという心理が隠れています。
とりあえず努力するというプロセス重視の教育の側面とも言えるでしょう。
大事なのは闇雲に努力することではなく、1歩ずつでも確実に目標に近付いていくことです。

1-2 やるべきことが明確になる

適切な目標を立てれば、そこに辿り着くために何が必要か、次に何をすべきかが明確になります。
やることが明確にならないと、手当たり次第に手を出してムダな時間や労力を使うことになったり、必要なことも含めて全てが中途半端なんてことにもなりかねません。
逆に何から手を着けていいかわからず決断を先延ばしにした結果、全く前に進まない事態に陥る可能性もあります。

1-3 やらないことが明確になる

目標を立てることでやるべきことが明確になると、同時にやらなくてもいいことも明確になります。
それは目標達成に関係の無いことであったり、目標達成を邪魔することだったりと様々です。
ムダな間食をしてしまったり、スマホやテレビなどで時間を使って目標達成を遠退かせてしまうことが無くなります。
ぼくはもともと多趣味の浪費家でしたが、FIREを目標に設定したことで浪費欲に負けることが完全になくなりました。

2 目標の正しい立て方

目標の意義や重要性が分かったところで、次に目標の正しい設定方法を解説します。
ここがテキトーになってしまってる人が非常に多く、それでは目標設定によるメリットを受けることはできません。
正しい目標設定の要素は以下の4つです。

①達成を計る指標を設けること
②自分が納得していること
③無茶な設定でないこと
④スペアを用意しておくこと

2-1 目的と目標を区別する

多くの人が目的と目標を混同して考えてしまっています。
「痩せる」とか「貯金する」というのは目標ではなく目的または単なる願望です。

目標には以下の3つの要素が必要になります。

①具体性
②計測可能性
③時間制限

先ほどの「痩せる」というザンネンな目標もどきを例にすると以下のとおりです。

・そもそも痩せるとは体重を落とすことなのか、体脂肪率を減らして体を引き締めることなのか=具体性
・体重を具体的に何キロ落とすのか、体脂肪率を何%落とすのか=計測可能性
・そしてその目標をいつまでに達成しなければいけないのか=時間制限

計測できないものはマネジメントできないので、まず何で成果を計るかを考えなければいけません。
数値と期間の設定で1ヶ月または1週間当たり〇〇%のペースで体脂肪を減らさなければいけない、と分かります。
そして体重ではなく体脂肪が指標なら、有酸素運動だけでなく筋トレも手段として有効です。
このように具体的な目標を設定することで初めて適切な手段も選べるようになるのです。

 2-2 心からやりたいと思えることか?

自分で立てた目標なんだから当然でしょ?

このように思う人が多いと思いますが、目標を達成できる人が非常に少ない現実を見ると、あながちそうとも言えません。
目標が自分が心の底から本当に達成したいと思えるものでないと、関係ないことや逆行する行動への誘惑に簡単に負けてしまいます。
ジムに行かなければいけないのにテレビをダラダラ見てしまったり、貯金をすると決めたはずなのにお菓子やジュースを買い物カゴに入れたりといった感じです。

このように誘惑や欲望に負けてしまう目標というのは自分の信念が伴っていないもののことが多く、その多くは世間の常識などの影響を受けています。
立てた目標が自分の信念に基づいているのかを知る簡単な方法は「なんで?」を最低でも3回問うことです。
これを繰り返す中で「だって普通じゃん」とかが飛び出したら、その目標にあなたは同意してません。

このように目標を審査にかけると、日ごろ自分が何に影響されているのか、自分の価値観は何なのかを同時に把握することにもなります。

2-3 無茶な目標は無意味

世の自己啓発書には「低い目標は無意味。持つなら大きな目標を持て!」と主張するものが結構多くあります。
確かに低すぎる目標ではモチベーションも上がらないですし、達成したところで大した変化は期待できません。
しかし低すぎる目標と同じくらい高すぎる目標も無意味です。
あまりに高すぎる目標は山頂が遥か彼方にある登山をするようなもので、始める前から既に心が折れかけてしまいます。

ベストな目標は背伸びしてギリギリ届くくらいのレベルです。
勉強にしろ運動にしろ、基礎~初級~中級~上級~超上級と段階を少しずつ調整できます。
いきなり最終目標を狙うのではなく自分の進歩に合わせて少しずつ目標の高さを上げていくようにしましょう。
「次はあの目標」「今度はあの目標」と繰り返してる内に気付いたら高みに辿り着くといった感じです。
このようにいきなり大きな目標に挑まない姿勢は行動を継続する上でも重要なポイントになります。

また目標レベルを適正に設定することはタスクへの集中という点でも効果的です。

2-4 目標には多様性を持たせる

どんな目標でも必ず停滞してしまうタイミングが訪れるものです。
それが当初のやる気・モチベーションの熱が冷めてきたタイミングに重なるため、そこで多くの人は挫折しやすくなります。

この問題を解消する上で有効なのが、目標に多様性を持たせるということです。
色んな目標を追っていれば、1つが停滞してもどれか1つが進行してるので、モチベーションが低下せずに済みます。
これをする上での注意点は2つです。

①メインの目標とのシナジー
②両立は考えない

あまりに無関係な目標だと、リソースが分散してどちらも中途半端になってしまいます。
ダイエットなら、足の速さや筋力のアップ、脳機能の改善などが良いでしょう。

1つの行動に対して複数のメリットを知っておくだけでもOKだよ

そして完璧主義者は設定した多様な目標を両立しようと考えてしまいがちです。
独立した関係を保っていればリレーになりますが、両立を目指すと二人三脚になってしまいます。
それでは継続どころか余計に転びやすくなってしまうので注意しましょう。

3 目標設定にありがちなミス・注意点

最後にありがちな目標設定の失敗パターンについて2つ紹介します。

①頻繁な方針転換
②自分の姿を目標にする

3-1 目標の方針転換はNG

目標は自分の進度に合わせて段階的に更新していくと前の項で説明しました。
状況が変われば目指す姿も変わるので、目標の変更も必要です。

しかし上る階段を頻繁に変えるような方針転換はオススメしません。
脳には自己保存という機能があり、頻繁に方針転換をしてると「どうせまた変わる」と認識するようになってしまうのです。
するとどんなに目標をはっきりと正しい方法で定めても本気で集中できなくなってしまいます
熟慮の末に「これ!」と目標を決めたら、あまり上手く結果が出ない期間が続いても諦めずに続けるようにしましょう。

3-2 未来の自分を目標に設定しない

目標を設定する上で、「○○さんみたいな」という具体的なモデルを持つことは重要です。(もちろん現実的な範囲内で)
しかしこの設定にも落とし穴があるので注意しなければいけません。

「目標を達成した自分をイメージしろ!」という主張も自己啓発本などでよく目にします。
「お金持ちになった自分」「筋肉質で引き締まった身体の自分」といった感じです。

「目標を達成すればこんな未来が待ってるんだ!」と行動のモチベーションになりそうに思えます。
しかし脳は達成した自分のイメージを実現したものと誤認しやすいと言われています。
つまり頑張ろうと思うどころか、イメージを既に達成したものと認識して逆にモチベーションが下がってしまうということです。

まとめ

目標設定について意義・メリット、具体的な要素、注意点について解説しました。
効率的な手段・ルートを見つけ、障害物を予測し、そしてモチベーションを維持するために目標は必須です。

目標の要素としてはSMARTの原則というルールがよく知られています。
SMARTとは以下の頭文字をとったものです。

S:Specific=具体性
M:Measurable=計測可能性
A:Agreement=同意
R:Realistic=現実的
T:Time limit=期限付き

このページで紹介した内容もこれを網羅しています。
これらの要素を盛り込むことで初めて、目標のメリットを享受できるのです。
目標を具体的に設定したら、後は方針転換をせず、達成した自分を思い描くようなことさえしなければOKです。

しっかりした目標は今自分が何に集中すべきか、どんな選択をすべきかを明確にしてくれるコンパスになります。
これまで目標を設定する習慣が無かった人は闇雲にテキトーな抱負を掲げるのではなく、意義ある目標を立ててください。

目標は立てて終わりではありません。それを実現するには具体的な対策・行動が必要です。
そしてこの対策の立て方で多くの人が失敗し、達成することなく挫折してしまっています。
ありがちなミスと正しい対策の立て方については以下のページを参考にしてください。
てなとこで。