習慣化リストのススメ|8割はなりたい自分になれる

「なりたい自分」って表現、ちょっと胡散臭いセミナーとか新興宗教みたいですね。

自分の行動や思考で変えたいと思うとこって誰しもあると思います。

もし何もないって人がいるとしたら人生イージーモードそうで羨ましい限りですが。

本とか勉強のインプット内容を記憶に残すにはアウトプットがカギになるってことを以前に解説しました。

今回の話は記憶に残すというより、勉強とか読書で得た知識を実生活に活かす意味でのアウトプットの方法についての話です。

そんなとこで今回は、変えたいと思ったことをどう実践するのかという習慣化についてのお話です。

1 勉強しただけじゃ無意味

読書や勉強自体が好きって話は前に解説した通りです。

人生やりたいこと沢山で、時間は有効に使いたいのは誰しも同じですよね?

経験値(知)のコスパがいいとか言いながら、ただダラダラ本を読んでるんじゃただの娯楽止まりだなーと思ったわけです。

記憶に残るようにメモにまとめたり、ブログの記事にしたりとアウトプットを心掛けています。

しかし、ただ知ってるだけと出来ることは天と地ほどの差があります。

実生活に影響しないんじゃただの物知りさん止まり。悪く言えばただの頭でっかちだ…と気付いてしまったわけです。

もちろん「知ること」それ自体が好きって人はそれで十分でしょう。

しかし何かを変えたり得たくて本を読んだり勉強してるならその先、ちゃんと実践に活かしたいですよね。

2 行動を変えるためのリスト

読書(選書)自体目的を持ってしてるわけだから、恐らくは何かしら実生活に活きる知恵・知見を得てると思います。

読んだ本の内容全部の必要はなく、ピンポイントで1個でも十分です。

でも実際の行動って日常のとっさのことだから意識してないと難しいんです。ついいつもの癖で反応してしまいます。

知ってるのと出来るのは同じじゃないっていうのも反射的な癖の影響力が大きな一因でしょう。

逆に癖にしてしまえば理想的な行動・反応を反射的にできるということ。つまり習慣化がカギになります。

人間の行動は1日の45%が習慣化された行動と言われ、3割は睡眠に充てられているということです。

つまり自分の理想とする行動を習慣にしてしまえば、人生の8割近くは思い通りというわけ。

そして習慣化の方法として考えた結果が習慣化リストです。

これは読書・勉強から得た知見から、自分が日常に取り入れたいと思ったエッセンスだけを抽出したリストです。

ぼくは「習慣化リスト」と題して、Evernoteにノートを作ってまとめています。

3 リストには具体的な行動を

リストにすると言っても漠然とした目標みたいなものを羅列するんじゃあまり効果は上がりません。

3-1 具体的な行動に変換する

どういう「行動」を日々したいかが習慣化であって、「なりたい私!」は習慣化した行動の結果です。

目標というのは「ダイエットする」「○㎏痩せる」といった漠然としたもの。これだけだと達成への道のりが分かりません。

それに対して行動とは「毎日○時から30分ウォーキング」とか「間食は目の届かない遠くにしまう」といった具体的なものです。

これから紹介する習慣化を助けるご褒美とペナルティの仕組みも併せれば、より効果的なものになるでしょう。

3-2 行動の種類で使い分けるアメとムチ

一般的に何か行動を増やす場合と減らす場合とでは効果的なアプローチの仕方が真逆になります。

まず行動を増やす場合(定期的な運動など)は出来たらご褒美がある方が定着します。

逆に行動を減らす場合(禁煙など)は破った場合の罰則・ペナルティを設けた方が定着しやすくなります。

減らしたい行動が一番のご褒美だったら他のご褒美で代替できないから、当然と言えば当然です。

禁煙したい人にとって最大の喜びは多分タバコだもんね

逆に行動を増やしたい時にペナルティを設けてもあんまり効果がありません。

アメリカの病院を舞台に、医者のトイレでの手洗い率の低さを解消するのに有効な手段の検証が行われました。

そもそも職業上のモラルとしてどうなんだろうってのもあるけどね

ムチ的アプローチは手洗いをしないことで起こる細菌感染などのリスクについての掲示をしました。

一方のアメ的アプローチの方は、「手洗いをするあなたは素晴らしい!」と書いた掲示でした。

両者の違いは一目瞭然で、前者では手洗いする医師がほとんど増えず、後者では手洗いをする医師が格段に増えたのです。

コンビニのトイレでよく見かける「綺麗に使っていただきありがとうございます。」って掲示もこれを応用したものですね。

習慣化には意志の力よりも環境的にそうなるよう誘導した方が圧倒的に効果があります。

自分が変えたい行動にアメやムチが上手くフィットさせられないか考えてリストにしてみましょう。

4 習慣化リストの活用法

当然ですが習慣化リストを作るだけじゃほとんど行動の変化に効果はありません。

習慣にするにはアメやムチによる誘導もさることながら、やはり常日頃それを意識してる必要があります。

4-1 寝る前の復習

そのために寝る前の時間にテレビや音楽をオフにして、習慣化リストを眺めるのがオススメです。

これには2つの理由があります。

まず寝る前に新しい情報が入ってくると脳が興奮して寝付きにくくなります。

既に知ってる(過去に自分で作った)情報なら脳に与える刺激が少ないので睡眠を妨げる心配があまりありません。

そしてもう1つ、記憶の整理・定着がされやすくなるからです。

睡眠中に日中の活動記憶の整理がされますが、寝る直前に入ってきた情報はノイズが少なく綺麗に記憶されやすいからです。

新しい情報を夜間に入れてしまうと脳が興奮して寝付きにくくなりますが、既に知ってる習慣化リストならこうした心配もありません。

4-2 シーンごとに適切な行動を目標に

行動の種類によって見返すタイミングを変えるのも有効なアプローチです。

日頃から意識してると言っても薄っすらと認識してる程度では、肝心の場面で実践することはまず出来ません。

コミュニケーションなどは会話の中で瞬発力が求められることが多いので特に難しいです。

行動を実践したいシーンが事前にわかる場合には、その直前にリストを見返してその意識を濃くするようにしましょう。

先程のコミュニケーションの例ならば、人と会う直前に見返して、それをその時間に実践する目標を作るといいです。

タイミングごとに適切な項目を見返すことが出来るように、ジャンルやシーンに分けてまとめておくと良いでしょう。

実際の行動に移して初めて習慣化が始まります。

せっかく覚えてリストを作っても、具体的に行動に移す機会を逃していては習慣化も全く進みません。

不慣れなうちは少しずつ、たった1つだけに集中して確実に実践していくことが重要です。

4-3 To Doリストの意外な使い方

毎朝出かける前や、既に紹介したように寝る直前に見返すといったルールを作ることは効果的です。

しかしこれには大きな問題が1つあります。

それは「リストを見ること」それ自体が新しい行動であり、これが習慣になってなければすぐに忘れられてしまう点です。

そこでオススメなのがTo Doリストアプリを活用した方法です。

もちろん時間になった時に「リストを見返す」というタスクを通知させても良いですが、リストの内容が多いほどどれも手付かずになってしまいます。

そこでぼくがやってる方法が、そのリストの具体的な行動のいくつかを朝に通知するよう周期的に設定するものです。

そして今日はこれだけを意識して行動しようと目標を立てるわけです。

こうすれば見忘れもないし、欲張って全てを取りこぼすような問題も起こりません。

設定するのはややメンドウかもしれませんが、1回設定すれば永久にリピートしてくれるので習慣化もしやすくなります。

まとめ

新しく得た知識を実生活に活かす方法について解説しました。

ただ記憶に定着させるだけじゃ不十分で、実際に行動が変わって初めて勉強したと言えるとぼくは考えています。

何も行動が変わらなければ、傍から見たら知らないも同然ですからね。

人間の行動は起きてる時間のおよそ半分が習慣によるものです。

習慣は脳の自動操縦モードで、苦痛なく自然に熟される状態なので、ここに入れば「続ける努力」すら不要になります。

新しい行動は普段のクセより不利な立場にありますが、環境を設計して、そうしたくなるようアメやムチを用意すれば徐々に浸透していくものです。

詳しい習慣化の手順は多くの人が目指すダイエットをベースに解説しています。

興味がある人は是非そちらも読んでみてください。

てなとこで。