サラリーマンでも出来る節税法3選|小さなことからコツコツと

給料の額面ほど生活にゆとりが無いと感じてる人は多いと思います。
小さな浪費の積み重ねで支出がかさんでしまってる人は見直しが必要ですが、問題はほかにもあります。
それが税金です。税金を払うのが好きという人はいないと思います。

一方で、この大嫌いなはずの税金の支払いを意識してる人は多くありません。
それは日本の労働者のほとんどがサラリーマンだからです。全労働者の実に87%がサラリーマンと言われています。
源泉徴収で給与が支給される前に税金が天引きされているので、通帳だけ見てる人は負担の意識が薄れがちです。
税金はそのまま払うのが当たり前だと思ってますが、より稼ぎより払わずに済むよう工夫することができます。
このページでは、サラリーマンでも簡単にできる小さいけどやったとやらずとでは大きな違いになる基本の節税方法を3つ紹介します。
このページで紹介する制度は以下の3つです。

①NISA ②iDeCo ③ふるさと納税

①NISA

NISAという言葉を聞いたことがある人は多いと思います。
これは少額投資非課税制度の略称で、簡単に言えば一定の金額までの投資から得た利益が非課税になるという制度です。

NISAには大まかに分けると一般NISAとつみたてNISAの2種類があります。
前者の(一般)NISAは個別の会社の株やETFなどが対象です。
一方で後者のつみたてNISAは投資信託が対象になります。
買い付けにかかる費用が低いことから投資用のタネ銭が少ない人はつみたてNISAを選択することが多いようです。

これら2つは対象になる金融商品の他に、非課税になる期間や1年間の金額の上限にも違いがあり、同時に両方を行うことはできません。
その年の最初のNISAでの取引で何を買うかによって、一般とつみたてのどちらを選択したかが決まります。

何だ節税ってそんなことか

こう思った人も多いかもしれませんが、NISA口座の開設件数はたったの1500万件程度とかなり低いです。
NISA口座は1人1口座しか持てないことになっているので、全人口のたった10%、40人クラスで4人しかやっていない計算になります。

しかも1500万件中の1300万件が一般NISAなので、元から投資をしていたタネ銭の大きい投資家の利用が圧倒的と読めます。
そしてぼくたち庶民の味方のつみたてNISAはたったの300万件でうち100万件は積立額がゼロ円です。
知ってるだけやってなければ知らないも同然、今からでも始めましょう。

②iDeCo

iDeCoはNISAよりも後に導入されたため、聞き慣れないと思う人もいるかもしれません。
これは個人型確定拠出年金の略称で、NISAと同じく一定額までの投資が非課税になるという制度です。

NISAとの最大の違いは、投資の利益が非課税になるだけでなく、投資した金額が所得控除の対象になるということ。
「所得控除?何それ?」という人はとりあえず「所得税・住民税が安くなること」と覚えておいてください。
標準的な人の所得税率・住民税率から考えると投資した金額のおよそ20%が還付されます。
少し投資や定期預金などで利率を考えたことがある人なら分かると思いますが、この比率は絶大です。

もちろん手数料などがかかるため、まるまる手元に残るわけではありません。
しかし非常に節税面でメリットが大きいことは確かです。
こんなメリットが大きい制度にも関わらず、iDeCo口座の開設件数はさほど伸びていません。
NISAに比べて新しい制度ということもあり純粋な比較はできませんが、NISAの10分の1程度しか開設されてないようです。

NISAもiDeCoも投資に関わる節税で、タネ銭の問題からも投資への恐怖感からも、同時に始めるのには抵抗があるという人も多いかもしれません。
「とりあえず始めてみようと思うけど、どっちからやればいいの?」という人向けにNISAとiDeCoの優先順位を決めるヒントについてこちらのページで解説しています。

③ふるさと納税

最後に紹介するのはふるさと納税です。
これはNISAやiDeCoに比べると馴染みがある人も多い制度だと思います。
好きな自治体に寄付をすることで、返礼品をもらえるというもので、自己負担はたったの2000円です。
寄付額の上限は税金の支払額によって決定されます。
この上限金額を超えて寄付を行ってしまった場合は持ち出しになってしまうので、その点は注意しましょう。

返礼品には米や野菜、肉、魚といった食材や、お酒などの嗜好品、そして最近はその地域のイベントやレジャーへの招待など非常に幅広く用意されています。
高級なお酒や海鮮などをもらって贅沢な食事を楽しむというのも手ですが、節税・節約の観点では個人的にお米がオススメです。
普段から買っている食材をふるさと納税で置き換えれば、その分の食費を浮かすことができ、お米はその代表例と言えるでしょう。
この観点では他の肉や野菜などでもOKですが、お米をオススメする理由があと2つあります。

1つが買い物にかかる負担の大きさです。お米は重いので買い物の負担を減らすことができるのはメリットと言えます。
もう1つが保存性です。生鮮食品を大容量で貰っても一人暮らしだったりすると期限内に消費しようと一気に食べることになります。
それでは楽しめませんし、ダメにしてしまったら節税・節約効果が薄れてしまいます。
しかしお米なら常温で保存が利きますし、毎日食べるものなので無理なく消費することができるでしょう。

ぼくのように毎日大量の鶏むね肉を消費するような人はそういったものでもOKです。
日ごろから食べていて無理なく消費できる食べ物をチョイスすることをオススメします。

因みにふるさと納税のサイトは色々ありますが、個人的には楽天ふるさと納税か、楽天リーベイツ経由で使えるサイトがオススメです。
寄付額にもよりますが、ポイントの還元率が高いので多くの人は自己負担分をポイントで賄えると思います。

まとめ

サラリーマンでも簡単に実践できる節税対策を3つ紹介しました。
天引きされていて支払ってる意識が薄れがちですが、サラリーマンはフリーランス・自営業に比べると税金面でかなり損をしています。
出来ることは多くありませんが、それをやらなければより損をすることになると考えて1つずつ確実に実践して行きましょう。

もちろんNISAやiDeCoの範囲に投資が収まらなくなれば、税金を安くする申告の方法についても勉強する必要が出てきます。
税金などは基本的にこちらが能動的に動かなければ損するようにできています。
税務署が最も税負担が安くなるように調整してくれたり、オトクな節税制度を教えてくれることはありません。

税金を払ってる意識が薄れ、黙ってそのまま払い続けてくれる国民は国や自治体にとって非常に都合の良い存在です。
誰かにとって都合が良い存在になっているということは、本人が何か損失を被ってるということ。
「税金が高い!」と何の影響も及ぼさない文句を言うよりも、しれっと払わずに済む方法を実践する方が圧倒的に賢い戦略だと思います。
てなとこで。