【優秀な人こそ休む】昼寝の効果と正しい方法|姿勢・時間・テクニック

みなさん毎日ちゃんと昼寝してますか?
日本でも一部の優良企業では昼寝を推奨し始めたようですが、昼寝に対するイメージはまだまだ改善の途中です。
「昼寝=だらけてる」って印象を持たれてしまうような未だ職場は少なくないでしょう。
ぼくの職場もなかなか前時代的で古い人間が多いので、あまり良い印象は持たれてないようですね。

昼寝は人の目より大事だから気にしないんだけどね!

このページでは昼寝の重要性と効果的な方法、注意点について解説します。

何のために昼寝をするのか? 昼寝のメリット

昼寝をするメリット、オススメする理由から解説していきます。
ぼくが考える昼寝のメリットは以下の2つです。

①午後の眠気を防ぎ睡眠の質を高める
②疲労で低下したパフォーマンスを回復する

昼寝をする目的は午後の眠気を予防することに有効な対策です。
昼過ぎ、特に14時前後に非常に強い倦怠感や睡魔に襲われた経験は誰しもあると思います。
この現象は複数の眠くなる要因がこの時間に重なっていることが原因です。

まず一般的に言われてるようにランチの消化のために副交感神経が優位になっていることです。
また午前中の仕事の疲労というのも直感的に分かりやすいでしょう。
最後にあまり知られていない深部体温が低下するタイミングだからというのもあります。

短時間の昼寝は3時間の睡眠に相当すると言われており、疲労を回復する効果は十分です。
そして昼寝を起点に体温が上がり始めるので、14時頃に体温低下による眠気も感じにくくなります。
午後の眠気を抑えることで、帰りの電車での寝落ちという夜の睡眠に悪影響な習慣を予防にもなります。

また起きてから5~6時間も経過すると、様々な判断や思考によって認知リソースが底を突きかけています。
そのためそのまま午後の仕事に臨んでも頭が上手く回らず、思うように作業が進みません。
昼寝をすることは認知リソースを回復し、午後のパフォーマンスを維持することにも繋がります。
認知リソースを有効活用するテクニックについてはこちらのページをご覧ください。

2 最適な昼寝の方法

昼寝の目的・メリットを理解したところで、今度はその昼寝の方法について紹介します。
昼寝の効果を最大化するためには、ただ寝るのではなく時間や姿勢などその方法への配慮も重要です。

2-1 最適な昼寝の長さ

まず昼寝をする時間はあまり長くない方がいいです。
具体的な時間は15分くらいがちょうど良く、長くても30分以内にしてきましょう。
昼寝を長時間とってしまうことのデメリットは大きく2つあります。

まず入眠後おおよそ30分を超えると深い睡眠に入ってしまい寝起きが悪くなるからです。
中途半端に深い睡眠に入ってしまうと、起きた時にかえって頭がボーっとしてしまいます。
これではパフォーマンスを上げるどころではありません。

もう1つは将来の認知症リスクが高くなることです。
昼寝の時間が1時間を超えて長くなるほどアルツハイマーのリスクが上がることが研究で確認されてます。
これは昼寝で疲れを取り過ぎてしまい、夜の睡眠の質に悪影響を及ぼすからです。
毎日の睡眠の質への影響ともなれば短期的にも十分な問題です。
午後どころか朝から頭がスッキリせず、丸1日パフォーマンスが上がらないなんてことになりかねません。

また昼寝をするタイミングも重要です。
起きてから8時間後に眠気が来るので、それより前にとることをオススメします。
仕事の日は自由が利かないと思いますが、最低でも14時までには終えるようにしましょう。

2-2 昼寝の姿勢

先程解説したとおり、昼寝で深い眠りに落ちるのはリスクがあるため、それを予防するために姿勢が重要です。
昼寝の姿勢は深い睡眠に落ちるのを防ぐ上で、アラームよりも大事な要素になります。
そして深い睡眠に落ちずともしっかりと(主に脳の)疲労を取り除くためにも姿勢が重要なカギになるのです。

具体的には、椅子に座ったまま机に突っ伏す姿勢で寝ましょう。これは深い睡眠に落ちることを防ぐためです。
そもそもオフィスで横になれる環境があるところがそもそも少ないので、これはそこまで心配する必要はないかもしれません。
顔を枕や組んだ腕に伏して寝る人が多いですが、なるべくなら顔を横に向けて寝るのをオススメします。
横を向いていた方が脊髄液の流れが円滑になり、脳の老廃物が代謝されやすいと言われてるからです。

因みに職場で寝付けないという人も多いかもしれませんが、目を閉じて頭を横にするだけでも、リラックスを促すα波が脳内で発生するので心配は要りません。

これだけで昼寝に近い効果を得られるよ

3 すっきり起きるテクニック

職場で寝起きの悪さ全開にする人はいないでしょうが、スッキリ起きられないとパフォーマンスに影響します。
昼寝からスッキリ起きるためには、姿勢を工夫し深い睡眠に落ちないことが肝心です。

それ以外にもう1つスッキリと起きるために効果的なテクニックがあります。
それがコーヒー(カフェイン)ナップです。やり方はとてもシンプルで、昼寝をする直前にコーヒーを飲むだけ。

このテクニックはカフェインの効果が出始めるまでのタイムラグが最適な昼寝時間に近いことを利用したものです。
摂取からだいたい15分くらいでカフェインがアデノシン受容体にくっつき始め眠気を取り除いていき、徐々に眠りを浅くしていきます。

コーヒーが苦手という人は同じくカフェインが含まれているお茶とかで代替してもOKです。
ただカフェインの含有量が劣るので効果はかなりマイルドになってしまいます。
強い効果を得たい場合はカフェインサプリメントを活用しても良いでしょう。

因みにカフェインと睡眠の関係をしっかり把握してる人は意外と少ないので、こちらのページも参考にしてください。

4 昼寝をサポートするグッズ

限られた昼休憩の時間でしっかり必要十分な昼寝をとるためには快適な昼寝環境を整えることが重要になります。
そこで睡眠をサポートするのに効果的なグッズを紹介します。
とはいえ大げさなものはなく、一般的な快眠グッズで十分です。

・アイマスク ・枕 以上

この2つさえあれば十分ですが、逆にこれらは必須でもあります。
外の光やオフィスの照明でも入眠を妨げるのには十分なので、それを遮るために必要です。
また腕の上など硬い面の上ではリラックスすることも難しくなります。

アイマスクは温感のモノやマッサージしてくれるガジェットもありますが、最低限のもので十分です。
一方で枕は昼寝に特化した色んな種類があるので、自分と環境に合ったものを選びましょう。

・腕にはめて頭を乗せるタイプ
・枕に腕を突っ込む穴が開いてるタイプ
・頭も手も枕の中に突っ込んでしまうタイプ

傾斜がついたり高さ・硬さが違ったりとバリエーションも豊富なので、現物を見て試すのがベストです。
頭ごと突っ込むタイプはアイマスク要らずですが、髪型とかメイクが乱れるので職場では使いにくいでしょう。
メイクのことで言うと真ん中に穴が空いていて顔を付けなくていいタイプとかがオススメです。

まとめ

昼寝の効果と有効な方法について解説しました。
どんなに夜の睡眠時間が十分だったとしても、午前中忙しく働くだけで脳の疲労はピークに近くなります。
その疲労を残したままでは昼過ぎに眠くなるのも無理ありません。

また食事の影響や体温のリズム的にも午後は眠くなりやすい時間帯でもあります。
眠くなる前に事前に寝て体温を一度下げ、リセットする意味でも昼寝は効果的です。
昼寝後に体温がアップすることで午後も高いパフォーマンスで仕事に戻ることが出来ます。

職場の空気的にどうしても昼寝ができないという人は実際に寝なくてもOKです。
特に変な目で見られてなくても、職場ではなかなかリラックスムードに持っていけない人もいるでしょう。
そういう場合は目を閉じて頭を横にしてもたれるだけでも十分です
瞼の裏から光が入ってくるのは避けたいので、このスタイルでもアイマスクはあった方がいいでしょう。
こうなると見た目的には実際に昼寝してるのと変わりないですが…。
それぞれの職場の環境に合わせてベストな昼寝のスタイルを確立してもらえればと思います。

てなとこで。

参考文献

ジェイク・ナップ (著), ジョン・ゼラツキー (著) ダイヤモンド社