朝は読書から始めた方がいい理由|効果的なやる気の出し方【作業性興奮とは】

やらなきゃいけない勉強や作業が色々あるのになかなかやる気が出ないことって結構ありますよね?

まず始めるところから苦労する人も結構いるはずです。

環境を整えたりサプリメントを摂ったりと様々な工夫をしているのに集中できない。

そんな悩みを抱えている人は、もしかしたらタスクの順番に問題があるかもしれません。

このページでは作業への集中に関係する人間の心理特性を紹介し、それを利用してどのように対策すればいいのかを解説します。

1 読書から始める

1日に色んなタスクがあって、その中に読書があるならここから手を付けることをオススメします。

読書それ自体にも大きなメリットがあり、そのことについては別のページで詳しく解説しています。

ここではこのページで解説しなかった読書をオススメする理由を紹介します。

理由は①人間のやる気の特性と②脳の作業効率の2点です。

1-1 エンジンを温める行程が必要

人間のやる気は車のエンジンに似ていて、少しずつ高まっていくという性質があるので、いきなりフルスロットルで働くことは出来ません。

つまりいきなりハードなタスクに取り掛かろうとしても上手くやる気が出ないのは当たり前のことと言えます。

作業をしている内に徐々に集中力が高まりノッてくるので、最初はなるべく簡単な作業でエンジンを温める行程が必要なのです。

この手を動かす刺激によって徐々にやる気が出てくる性質を作業性興奮と言います。

読書は基本的にインプット作業であり読むだけで進んでいくので、始めるハードルも低く、開始早々の作業として非常に適しています。

この点小難しい参考書などは適していないので、出来るだけ簡単な読み物にしましょう。

パソコンに向かう作業がメインなら家計簿をつけるとかでもいいんだけどね

1-2 朝はインプットに向いている

寝る前に読書をする人は結構多くいます。

寝る直前までスマホでゲームやネットサーフィンで脳を興奮させてしまうよりはマシですが、読書もれっきとした情報です。

新しい情報はノルアドレナリンの分泌を促してしまうので、寝付きにくくなりかつ睡眠の質を低下させてしまいます。

面白く先が気になる本ほどドーパミンの分泌も促進し、止め時が出来なくなってしまうので二重の意味で寝る前というのは不向きです。

どうしても読みたいなら前に1回読んだことある本がオススメだよ

さらに情報のインプットは頭がクリアな状態が適しているので、2つの理由から読書をするなら朝が最適と言えます。

作業性興奮だけなら簡単なタスク、つまりメールチェックやスケジューリングなどでもOKですが、読書がタスクにあるなら最初に持ってくるべきです。

2 アイビーリーメソッドの見直し

アイビーリーメソッドはスケジューリングの解説ページでシンプルなタスク管理の方法として紹介したモノです。

その日に片付けるべきタスクを優先順位で5位までリストアップし、1位から熟していくというもの。

全てが終わらなくても、最優先のタスクが片付いたという安心感が得られることで自己嫌悪に陥るリスクがないということ。

そして手当たり次第に仕事を進めてしまう人の進捗管理法としても有効な手段です。

2-1 アイビーリーメソッドの問題点

しかし最優先の課題は難易度が高いものであることがほとんどでしょう。

なので第1位から手を付けるというのは、エンジンをかけていきなり時速100㎞で車を走らせようとするのと同じことです。

どう考えても現実的なスタート方法じゃありません。多くの人がやる気を出せずに苦労する理由です。

やる気を出すのに時間がかかるのも無理ないでしょう。というより出ない人が多いと思います。

そのためアイビーリーメソッドにも見直しが必要で、そのための具体的な対策は以下の2つです。

2-2 対策1:0番目のタスクを用意

1位のタスクの前に簡単なタスクを0番目として準備して、そこから手を付けるというものです。

仕事ならメールチェックや書類の整理など、家での作業なら家計簿をつけたり溜まった郵便物の整理などでもいいでしょう。

もちろん最初に紹介した読書から入るというのもOKです。

いずれにしても自分がタスクの集中力を高められるルーティン的で作業に入るのが簡単な簡単な課題を作ります。

2-3 対策2:最優先の課題の細分化

どうしても0番目に適したタスクが見つからないという人は視点を変えてタスクの分割を考えてみましょう。

例えば「単にブログを書く」というタスクでも、キーワード選定から記事の装飾まで様々な行程があります。

中でもキーワード選定や競合サイトの調査などは受動性が高く、比較的気軽な作業です。

他にも記事に挿入する画像を探したり、装飾なども単調でハードルの低い作業と言えます。

一方で構成案の作成や本文の執筆のような能動性の高い作業は最初のタスクとしてはややハードルが高いものです。

その日の作業の冒頭に軽い作業が来るようにスケジューリングしておけば、作業性興奮を利用して最初からパフォーマンスを最高調にできます。

3 集中したい時に注意したいこと

やる気を出すための方法を紹介しましたが、人間の心理とは非常に不安定なもので簡単に揺らいでしまいます。

もともと自然界では目の前のことに集中することがリスクだったので、その環境で進化した生き物には当然の性質です。

外敵に襲われる直前まで気付かなければ食べられちゃうからね

なので作業に没頭し始めたと思ったらすぐに別のことが浮かんできますが、それに流れてしまうと折角作ったやる気やモチベーションが台無しになってしまいます。

3-1 メタ認知を鍛える

他のことに意識が奪われそうになってもメタ認知が上手くなると余計な思考に抗う余裕が生まれます。

メタ認知とは簡単に言えば、自分を俯瞰して客観的に見る能力のことです。

この抵抗がメンタルと集中力をさらに鍛えることにも繋がるので、自制心とメタ認知を鍛えるのも有効な対策になります。

最も有名な方法は瞑想などのマインドフルネスです。

まずは起きたら瞑想から入るっていうのも、ハードルの低い最初のタスクとして有効でしょう。

3-2 メモは紙で行うこと

また誘惑だけでなく様々なアイデアが浮かんでくることが頻繁にあります。

厄介なことに大抵は今向かっている課題やタスクとは無関係なものです。

メモの重要性は以前に以下のページで解説した通りで、その時にメモしておかないとほぼ確実に忘れます。

メモの手段として個人的にはEvernoteをオススメしていますが、作業中はあまりオススメしません。

メモのためと思っても、いったんスマホを開いてしまうと「ついでにLINEも」なんてことにほぼ確実になります。

それではせっかく上げたやる気もすぐに0に戻ってしまい、元に戻すのにかなり苦労します。

作業中は紙とペンを手元に置いて、何か浮かんだらサッと書き留めて元の作業に戻りましょう。

まとめ

多くの人が苦労する作業の最初の部分、すなわちやる気を出すための方法について解説しました。

どうしてもやる気がでないという人はその日の難解な最重要課題から取り組んでしまっていたことが原因かもしれません。

それではハードルが高過ぎてやる前から気分が萎えてしまいます。

やる気を出すためには作業性興奮、つまりとにかく始めることが重要です。

そして始めることに抵抗を感じないくらい軽い最初のタスクを用意する必要があります。

なるべく簡単な作業で軌道に乗せてから本丸に突入しましょう。

またやる気は簡単に崩れてしまいやすいことを肝に銘じておくことも重要です。

やる気とセットになるのがそれを維持する集中力。これを乱さないようにしなければやる気も簡単に挫けてしまいます。

そんな重要な集中に関するテクニックについては別のページで詳しく解説してるので、そちらもご覧ください。

てなとこで。