【相談対応】アドバイスをしてはいけない|ムダな努力でしかない

悩みを人から相談されやすいタイプですか?また相談された時の対応はどんな感じでしょう?
相談されると何かしら良い解決策とかアドバイスができるように頑張って考える人も多いと思います。

でも「どうしたらいいと思う?」って聞かれてる場合でも、実はアドバイスはしない方がいいことが多いんです。
それは何故でしょう?そしてどのように対応すればいいのでしょうか?
そんなとこで今回は、相談の受け方とアドバイスのムダについてのお話です。

男女の脳の構造の違い?

悩み相談に対して具体的な解決策を提示しようとするのは一般的に男性が多いと思います。
女性が悩み相談をした時、男性はいいアドバイスをしようと頑張りますが、実はこれが逆効果なのです。

女性が悩み相談をするときは、だいたい既に自分なりの答えを持っています。
そしてその考えを追認すること(共感)を期待してるのであって、新しいアイデアや建設的な意見は求めていません。
そのギャップが生まれるからこそ悩み相談から話がこじれやすくなるのです。

女性が悩みを相談してきた場合、新しい視点を提供することを目指してはいけません。
あなたに求められているのは彼女の心の中で既に確立された答えを探って、それを承認してあげることです。
難しいとは思いますが、ここに挙げること以上のことは必要ありません。

①相槌を打つ ②オウム返しをする ③称賛する ④肯定 ⑤質問を返す

これだけで勝手に悩みが解決され、あなたに話して良かったと思ってくれます。
これを見て分かるとおり、こちら側の意見や考え、能動性を挟む余地はないのです。

友達の悪口には注意が必要

特に女性が話してきた場合に注意が必要なトピックが彼女の友達に関する愚痴です。
「女の人には共感」なんて短絡的に考えてると痛い目を見ることにもなります。

自分にとって彼女は直接の関係があるけど、その友達は接点がありません。
すると彼女はこっち側でその友達はあっち側って関係で一緒になって愚痴に乗ってしまいやすいんじゃないでしょうか

でもこれは最悪の対応と言っても過言じゃありません。
男性にとってみれば上記のような構図に見えますが、彼女にしてみれば不服な点があっても友達もこっち側です。
人格ごと否定したいとは思っていません。

だから友達のことをよく知らない男性が一緒になって「酷い奴だね!」なんて悪口を言っちゃうと「私の友達を悪く言わないでくれる?」ってなります。
共感したと思ってる男性にしてみれば面食らう反応かもしれません。

しかしこれは自分の悪口を言われてるのも同じなので考えてみれば当然の反応です。
共感は大事だけど悪口を一緒になって言うのは違います。
その友達との間での苦労をねぎらうとか、その場を冷静に対応したことを称賛するという彼女への視点を中心にしましょう。

男性にはアドバイスしていい?

男性は悩み相談をするとき具体的なアドバイスを求めてるって説明しました。
つまり女性に対してはダメでも男性に対してはOKなのかってことですが、実はこれもあまりオススメしません。

アドバイスというもの自体、客観的とは言いつつも、する側の主観的な経験に基づいてしかできないものです。
言うまでもなく価値観は非常に多様だし、経験も感性も人によって全然違います。
絶対的な真理なんてものはほとんど存在しません。
アドバイスする側にとっては優れた意見でも、される側にとっても同じとは限らないし、そうじゃないことの方が多いくらいです。
決めつけでされるアドバイスほど「相談しなきゃよかった」って思うものはありません。

ではこういう場合はどうしたらいいでしょう?
アドバイスはしてもあくまで一個人としての意見、多々ある視点の中の1つの見方って位置づけにとどめることが必要です。
「これが正解!」と自分のアドバイスを押し付けるようなスタンスは決してとらないようにしましょう。

人間は説得には乗りたくない

人間の心理の特性上、そもそも具体的なアドバイスに従うモチベーションがほとんどありません。
そのアドバイスが相談者自身の経験とか価値観に根差してなくてピンと来ないからっていうのももちろんあります。

しかし重要なのはそれと同じくらい大事な要素が抜け落ちてるということです。
それが自己決定感。これは簡単に言えば自分で決めた、選択したって思えることです。

人は悩みを人に相談したりアドバイスを求めたりしても、最終的には自分で解決したいって欲求があります。
(または自力で解決したと思い込みたがるのです)
だから例えアドバイスが的確な場合でも、それをそのまま素直に受け入れることは少ないのです。

これはビジネスの交渉とか営業においても同じことが言えます。
いくら性能が優れてて、コスパがいいと強調しても他人から薦められて納得させられたとは思いたくありません。
プライドの高さともとれますが、何となくやり込められた感が出てしまい釈然としない気がしませんか?

結局は自分自身の判断で辿り着いたっていう感覚・認識が不可欠なのです。
つまりアドバイスの内容が優れててもやっぱり押し付けはしちゃいけないってこと。
どうしても自分の考えた通りにすべき、またはなって欲しいと思うのであれば、そう思うような誘導、手助けをしましょう。

まとめ

悩み相談とアドバイスの有効性についてでした。
男女のすれ違いは「男脳」「女脳」の違いなんて区別も最近ではそこそこ有名です。
しかし男性に対しても自分の経験の範囲で他人の悩みを解決できるってスタンスはNG。
男性諸氏なら自覚があると思いますが、既に自分なりの答えを持っていて、それを後押しして欲しくて相談という形式をとるというのは女性に限ったことじゃないですよね?
結局は自身の判断、自力で問題を解決したと思えることが重要です。

行動科学の分野やマーケティングでは、本人がそう思い込めるよう上手く誘導して成約に至るよう緻密な計算をします。
こういうのが面白いと思える人なら、しっかり勉強してみるのもアリでしょう。
しかしそうではないなら下手に相手をコントロールしようとするより、ただただ聞いてあげるだけ。
これが円滑なコミュニケーションにも資するということです。
そう考えると非常に簡単なことですよね?後はアドバイスしたいと湧き上がってくる気持ちを抑えるだけです。

てなとこで。