職場はお金?それとも人間関係?
市場規範と社会規範というシーンごとのルールの違いについて解説しました。
では職場においてはどちらでしょうか?
職場はお金を稼ごうとしてる人の集まりですが、仕事をスムーズに進めるにはチームワークも欠かせません。
このページでは職場におけるお金と効率性か、それとも人間関係か?について考察します。
職場にも社会規範
お金を稼ぐための職場であってもシンプルに市場規範1本というわけにはいきません。
でなければ職場の人間関係なんてもので悩む人はいません。
職場にも社交性や共同体に関係する社会規範的な側面もあるということです。
頼み事をしたりされたり、自分の仕事とは無関係な手伝いをしたりもします。
時給ワーカーの場合
時給ワーカーの場合、給料が発生するのは雇用されてる時間だけです。
余分な仕事に対して給料は発生しません。
時給制は1分1秒をお金に結びつける仕組みなので、常にお金のことを意識させられている(プライミング)状態です。
なのでどうしても市場規範的になってしまいます。
人間関係を軽視し、自分の仕事じゃないことを時間外に手伝うモチベーションが働きにくい。
すなわち社会規範が疎かになりやすいと言えます。
お金のプライミングをされた人は、その日に人と関わる用事を少なくすることが実験でも確認されています。
やりがい搾取に注意
月給や年俸ワーカーは給料に対応する時間が長くなります。
時間とお金の関係がイメージしにくい単位になるので、お金のプライミングは弱いと言えます。
職場の人間関係(社会規範)を持ち出すことで協力や手伝い(サービス残業)を引き出しやすい。
つまり一種のやりがい搾取が起きやすいのです。
上司や経営者にとってはプラスですが、社員としてみれば付き合うレベルを気を付けないと過剰な搾取をされてしまいます。
社会規範に市場規範を持ち込むのだけでなく、逆も同様に問題があるということ。
こうした(悪用の)側面を見ると社会規範が正義で、市場規範は悪という分類は短絡手的過ぎると言えます。
月給(年俸)ワーカーの対策
月給ワーカーがこうした過剰な社会規範の侵食によって自分を食いつぶされないよう対策が必要です。
一番簡単な方法が、時給ワーカーと同様にお金を稼ぎに来ているだけだと割り切ること。
月給を勤務時間で割った時給を意識することで割りきりを強化することができます。
市場規範よりの思考になることで職場の人間関係を過度に気にしなくなり、自分のために時間を使うことができます。
人間関係は友達やパートナーだけで十分だろうってのがぼくの考え方です。
ちなみに時給思考についてはこちらのページで解説しています。
まとめ
職場は市場規範か社会規範かについてでした。
お金を稼ぐなら市場規範ですが、人間関係もあるので社会規範的な側面もあります。
ただ社会規範を重視し過ぎると自分が食いつぶされてしまう可能性もあるので、付き合い方が大事です。
社会規範は美しく、市場規範は銭ゲバのような浅ましいもののように思われがち。
しかしどちらが大事かということではなく、それぞれ顔を出してはいけない領域があるということです。
この範囲を決定するのは個人がどちらを重視するかという価値観に委ねられます。
てなとこで。
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